符号理論 試験問題(2018年度)

2018年7月31日


1. 2元符号の最小ハミング距離と誤り検出および訂正能力について以下の問いに答えなさい。

 (1) 誤り検出を$ d$ビットまで可能にするために必要な最小ハミング距離の条件を示しなさい。

 (2) 誤り訂正を$ c$ビットまで可能にするために必要な最小ハミング距離の条件を示しなさい。


2. $ GF(2)$上の多項式 $ x^3 + x^2 + 1$を原始多項式とする拡大体$ GF(2^3)$の元のべき表現と多項式表現の対応表を示しなさい。
 また、この有限体(ガロア体)の標数と位数を示しなさい。


3. $ x^3 + x^2 + 1$を生成多項式とする(6,3)巡回ハミング符号について次の問に答えなさい。

 (1) 情報ビット [ 1 0 1 ] を符号化した符号語ベクトルを求めなさい。

 (2) 受信語ベクトル [ 1 1 0 0 1 1 ] の誤りの有無を調べ、訂正した符号語ベクトルと情報ビットを示しなさい。


4. (7,4)ハミング符号の検査行列$ H$

$\displaystyle H
=
\left[
\begin{array}{rrrrrrr}
0 & 1 & 1 & 1 & 1 & 0 & 0 \...
...1 & 0 & 1 & 1 & 0 & 1 & 0 \\
1 & 1 & 0 & 1 & 0 & 0 & 1
\end{array} \right]
$

で与えられるとき、以下の問に答えなさい。

 (1) 次の情報ビットを符号化しなさい。

  (i) [ 1 0 1 0 ]

  (ii) [ 0 1 0 1 ]

 (2) 次の受信語に対する正しい情報ビットを推定しなさい。

  (I) [ 1 1 1 0 1 1 1 ]

  (II) [ 1 1 0 0 0 1 1 ]


5. $ x^4 + x +1$ を生成多項式とする(12,8)巡回ハミング符号で検出できる誤りパターンについて説明しなさい。