符号理論 試験(基礎的な問題)問題(2020年度)

2020年 7月28日


問 1. 2元符号の符号間の最小ハミング距離が

    \( d_{\min} = 2^m + 1 \) ビット( \( m = 0, 1, 2, \cdots \) )

  であるとき、次の問に答えなさい。

 (1) この2元符号の誤り検出は何ビットまで可能か。

 (2) この2元符号の誤り訂正は何ビットまで可能か。


問 2. \( (7,4) \) ハミング符号の検査行列 \( H \) が、学籍番号に応じて以下のように与えられるとき、次の問に答えなさい。


  【学籍番号が奇数の場合】

    \( H = \left[ \begin{array}{rrrrrrr} 1 & 1 & 1 & 0 & 1 & 0 & 0 \\ 1 & 1 & 0 & 1 & 0 & 1 & 0 \\ 1 & 0 & 1 & 1 & 0 & 0 & 1 \end{array} \right] \)


  【学籍番号が偶数の場合】

    \( H = \left[ \begin{array}{rrrrrrr} 1 & 0 & 1 & 1 & 1 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 1 & 1 & 0 & 1 & 0 \\ 1 & 1 & 1 & 0 & 0 & 0 & 1 \end{array} \right] \)

 (1) 情報ビット [ 1 0 1 1 ] を \( (7,4) \) ハミング符号化した符号語ベクトルを示しなさい。

 (2) 受信語ベクトル [ 1 1 0 1 1 0 1 ] を復号した符号語ベクトルを示しなさい。


問 3. 原始多項式を \( f(X) = X^4 + X^3 + 1 \) とする拡大体 \( GF(2^4) \) の元について \( f(X) = 0 \) の根を \( \alpha \) として次の問に答えなさい。

 (1) べき表現 \( \alpha^7 \) の元に対するベクトル表現を示しなさい。

 (2) べき表現 \( \alpha^{14} \) の元に対するベクトル表現を示しなさい。


問 4. 生成多項式を \( G(x) = 1 + x^3 + x^4 \) とする \( (15,11) \) 巡回ハミング符号について、次の問に答えなさい。

 (1) 学籍番号の下1桁毎に以下のように与えられる情報ビットに対する符号語ベクトルを示しなさい。

  【学籍番号の下1桁が 0,1】  [11011011001]

  【学籍番号の下1桁が 2,3】  [10110110111]

  【学籍番号の下1桁が 4,5】  [11010111001]

  【学籍番号の下1桁が 6,7】  [10111010111]

  【学籍番号の下1桁が 8,9】  [11100111011]

 (2) 学籍番号の下1桁毎に以下のように与えられる受信語ベクトルのシンドロームをベクトル表現で示しなさい。

  【学籍番号の下1桁 0,1】  [000111010011001]

  【学籍番号の下1桁 2,3】  [001110110010111]

  【学籍番号の下1桁 4,5】  [101010100111011]

  【学籍番号の下1桁 6,7】  [000010011011001]

  【学籍番号の下1桁 8,9】  [111011110110111]

 (3) (2) で求めたシンドロームから復号される情報ビットを示しなさい。




符号理論 試験(応用的な問題)問題(2020年度)

2020年 7月31日


問 1. 生成多項式を \( G(x) = x^5 + x^2 + 1 \) とする \( (13,8) \) 巡回ハミング符号について、次の問に答えなさい。

 (1) 情報ビット [11011101] に対する検査ビットを示しなさい。

 (2) 受信語ベクトル [1110011010101] を復号し、符号語ベクトルを示しなさい。

 (3) この \( (13,8) \) 巡回ハミング符号をCRCに用いた場合の誤り検出能力について説明しなさい。