情報理論基礎 試験問題(2012年度)

2012年 6月 1日

問 1. $ 2^m$元記号で表現できる情報量とその最大値を示しなさい。


問 2. ある通信機器メーカで新製品 $ X_1$$ X_2$$ X_3$ を製造したら、 それぞれ 0.04、0.01、0.02 の確率で不良品が発生したそうである。 また、これらの新製品 $ X_1$$ X_2$$ X_3$ は、それぞれ 0.25、0.40、0.35 の割合で製造されている。 このとき、次の問いに答えなさい。

(1) この通信機器メーカが製品を出荷できる確率を求めなさい。

(2) これらの新製品で不良品が出たときに、それが製品 $ X_3$ である確率を求めなさい。


問 3. 送信記号を $ \left\{\mbox{\lq\lq 0''},\mbox{\lq\lq 1''}\right\}$ とするような2元通信系で、 送信記号 ``1'' に対する受信信号が、期待値 $ \mu=0.75$、分散 $ \sigma^2=1/16$ の正規分布に従うとする。 この通信系で ``1'' を送信したときに判定を誤る確率(記号誤り率)を 0.025 以下にするための判定しきい値(受信信号がしきい値を超えれば ``1'' と判定する)を求めなさい。


問 4. 通信路行列$ P$

$\displaystyle P
=
\left[
\begin{array}{cc}
1-q & q \\
q & 1-q
\end{array} \right]
$

で、送信信号$ X$

$\displaystyle X
=
\left\{
\begin{array}{ccc}
x_1 &, & x_2 \\
p &, & 1-p
\end{array} \right\}
$

とする2元対称通信路の伝送情報量を求めなさい。


問 5. 問 4. の通信路について、$ q=1/64$である場合の通信路容量を求めなさい。 ただし、 $ \log_2 3 = 1.58$ $ \log_2 5 = 2.32$ $ \log_2 7 = 2.81$ $ \log_2 11 = 3.46$として計算しなさい。