◎ 演習問題 pp.3-4 §3 を配布
§3 整数
[A]整数の定義
[B]整数の大小関係
[C]整数の加法と減法
[D]整数の乗法と除法
[F]公約数と公倍数
【今日の要点】
整数の定義から,大小関係・加法・減法・乗法まではあまり面白くなかった。[このあたりの講義中,クラスの4分の1くらいの諸君は居眠りをはじめた。]
ここでは,次のストーリー(物語?)を理解して欲しい。
『整数の世界では,加法と減法,つまり足し算と引き算が自由にできる。まず,和の結合法則[10]から演算の順序は重要ではない。また加法においては0という整数が特別な役割(和の単位法則[9])をはたすので,特に0を加法における単位元という。整数 n の反数を -n と書く。任意の整数とその反数の和は単位元0になる。実は,任意の整数 n に対して,和が単位元0となるようなものを n の反数と定義しているのである。整数 b と整数 a の反数 -a の和を b と a の差といい,b - a と書く。この演算が減法である。』
上のストーリーの中で,整数→実数,加法→乗法,減法→除法,足し算→掛け算,引き算→割り算,和→積,0→1,反数→逆数,-n → n-1,差→商,という置き換えをしてみよう。これは講義ノート pp. 22-23 の話題であるが,このような置き換えをすることで実数の世界では掛け算と割り算が自由にできるようになる。しかし,整数の世界にとどまっている限り割り算は自由にはできない。
整除関係という新しい“関係”が出てきた。おなじみの大小関係がもっていたほとんどの性質は整除関係でも成立する。しかし,整除関係においては比較可能性[7]は成立しない。p.33 には順序関係および線形順序関係という言葉が出てくる。それらを使うと,整除関係は順序関係の一つの例であり,大小関係は線形順序関係の一つの例である,ということになる。
整数の世界では割り算は自由にできないと書いた。しかし“整数としての割り算”を考えることができることを説明したのが『除法定理』である。整数としての割り算では,ふたつの整数から整商と剰余が一意的に決まることを除法定理が保証している。
授業中に出した具体例の答をここに書いておく。整数 b を整数 a で割ったときの整商を q,剰余を r とすると:
(1) b = 13, a = 4 のとき,q = 3, r = 1 である。
(2) b = 13, a = -4 のとき,q = -3, r = 1 である。
(3) b = -13, a = 4 のとき,q = -4, r = 3 である。
(4) b = -13, a = -4 のとき,q = 4, r = 3 である。
[(2) では,まず整商 q は負の整数にしないといけないことが分かる。剰余は 0, 1, 2, 3 のいずれかであるから,そのためには q = -3 にしなければならないことになる。(3) と (4) について,各自確かめよ。]
【今日の Quiz】
用紙を教室へ持っていかなかったので,今日の Quiz はなし。
『自宅学修』について
まずは演習問題をどしどしやって提出すること。提出先は教育研究A棟4階のレポート提出ボックス No.1。全部ができなくても結構。1番だけでもやったら提出しよう。手をつけた問題だけでなく,全部の問題の解答を付けて返します。
予習としては,前もって講義ノートを読み,練習問題をやってみること。また,復習としてもう一度講義ノートをじっくり読む。講義中には説明しなかった部分を何度も読み直してみる。そして,分からないところは質問する。講義ノートを一度や二度読んで内容が理解できるとは思わないこと。
質問は講義終了直後が一番です。なお,A棟4階の教員室番号はA414。ただし,ここにはいないことが多いので,そのときは隣の秘書室へ行って私の行き先を聞いてください。また,出張中でなければ午後5時から遅くとも6時ごろには4階の教員室に戻りますので,そのときに来てください。sakamoto.akio@kochi-tech.ac.jp へメールして質問時間を予約(アポイントを取るという)するのもいいでしょう。