篠森 敬三 / Keizo Shinomori

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  • 研究室 : A308

    人間の視覚系がどのように働いているのかを研究しています。手法としては、解剖とか電極で神経反応を取ったりとかではなく、心理物理学という手法を使っています。実験協力者に、物理的にきちっと制御したいろいろな視覚刺激を見せ、そのときの色や明るさ、あるいは見えたかどうか等を答えてもらうことによって、刺激の物理条件(光の分光分布や強さなど)と人間の応答を結びつけて、視覚特性(色の違いに対する感度など)を求めます。最近では、人間の色覚情報処理や視覚系応答速度などを中心に、年齢による変化や色弱の方の特性などを調べています。

  • 先生の格言!
    「能力そのものによって勝負が決まるのではなく、戦略(頭の使い方)によって勝負が決まる」 工学における研究や開発は、完全に等しい条件で行われるスポーツとは、だいぶ異なります。自らの得意、不得意を理解しつつ、かつその能力をさまざまな方法で補いながら進めていくものです。昔は「俺の車はカール・ルイスよりも早いぜ!」とも言っていました。
    学生から見た先生はこんな人!
    研究者であり教育者でもある「戦略家」 篠森先生は戦略の立て方が卓越しております。 中国の三国時代に生まれていれば、戦略家として歴史に名を残していたはずです。 学生にも戦略的に考えられるよう、経験をつませ鍛えてくれます。 学生を規律で縛らず、自由な環境で最大限の能力を発揮できるよう心遣いをしてくれます。
  • 出身
    東京都
    学歴
    東京工業大学大学院総合理工学研究科物理情報工学専攻 修士後期課程修了
    前職
    コロラド大学ボルダー校心理学科大学院教員
    専門分野
    視覚心理物理学
役職
教授
生年
1963年
E-mail
所属
情報学群
大学院工学研究科 基盤工学専攻 情報システム工学コース
附属情報図書館
学位
工学博士(東京工業大学、1992年)
学歴・職歴
東京工業大学大学院総合理工学研究科物理情報工学専攻博士後期課程修了(1992)
コロラド大学ボルダー校心理学科博士研究員, 助手, 大学院教員(1992〜1997)
フライブルグ大学放射線生物学・生物物理学研究所脳研究グループ 客員研究員(1995〜1996)
コロラド大学ボルダー校心理学科客員助教授(1997〜1999)
カリフォルニア大学デイビス校メディカルセンター客員教授(2000〜)
高知工科大学工学部情報システム工学科助教授(1997〜2003)
2003年4月より現職,現在に至る。
専門分野
視覚心理物理学, 色彩工学, 人間情報処理
所属学会
日本視覚学会, 照明学会, 米国光学会(Optical Society of America), ARVO(The Association for Research in Vision and Ophthalmology), 映像情報メディア学会, 電子情報通信学会, 日本光学会
主な社会的貢献
1. Keizo Shinomori: "Color discrimination and appearance of the elderly", In 24th session of the CIE(Warsaw, June, 1999 () 国際照明委員会における加齢の問題についての招待講演
2.「障害児向けインターネットアプリケーションの開発・実証」 (プロジェクトの指導・助言担当:高知工科大学 情報システム工学科菊池豊,篠森敬三) 研究費支援: (社)日本電子工業振興協会, 研究主体: 富士通(株)第2文教富士通高知システムエンジニアリング
3.Keizo Shinomori: "Age-related changes in temporal characteristics of achromatic and chromaic channels." In AIC 2003 in Bangkok(国際色彩学会における加齢の問題についての講演)
講義科目
学 部:情報と倫理, 知覚と認識, 文化としての戦術と戦略
大学院:セミナー1・2・3・4,特別研究, 特別セミナー1・2
現在の研究・開発領域
1.加齢による視覚情報処理メカニズムの変化高齢化社会に対応すべく, 加齢に伴う視覚情報処理の変化について, 色弁別能力の変化や光閾値の 変化などの実験とモデル化などの手法により基礎的研究を行う. さらに, それら知見をもとに, インターフェイス等の改善に必要な 指針を作成する.
2.イメージおよび物体の認識における輝度・色情報の寄与と相互作用 人間情報処理におけるイメージや物体の認識メカニズムを探るため, 特に時間および空間的な差を持たせた特殊刺激を利用した輝度・色情報 の寄与と相互作用,統合作用についての基礎研究.
3.視覚系での黒み・色誘導効果および色弁別における (脳内の)高次情報処理人間の色や白み・黒みの処理メカニズムを, 誘導効果や色弁別能力の測定実験を通じて明らかにする.
著書
1.「色彩用語辞典」,日本色彩学会(編), 東京大学出版会(2003)(分担執筆)
2.「視覚情報処理ハンドブック」,内川惠二(編), 朝倉書店(2000)(分担執筆)
代表的な研究論文・設計・作品・調査など
1. QIAN, Qian, SONG, Miao, SHINOMORI, Keizo:"Gaze cueing as a function of perceived gaze direction", Japanese Psychological Research, Vol.55, No.3, pp.264-272(2013)
2. Lin Shi, SHINOMORI, Keizo:"Amplitude difference and similar time course of impulse responses in positive- and negative- contrast detection", Vision Research, Vol.77, pp.21-31(2013)
3. SHINOMORI, Keizo, WERNER, John S.:"Aging of human short-wave cone pathways", Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America (PNAS), Vol.109, No.33, pp.13422-13427(2012)
4. QIAN Qian, SONG, Miao, SHINOMORI, Keizo, WANG, Feng:"The functional role of alternation advantage in the sequence effect of symbolic cueing with nonpredictive arrow cues", Attention, Perception and Psychophysics, Vol.74, No.7, pp.1430-1436(2012)
5. Qian Qian, Keizo Shinomori, Miao Song:"Sequence effects by non-predictive arrow cues", Psychological Research, Vol.75, No.[http://www.springerlink.com/content/p361517118r422k2/], pp.1-10(OnLine)(2011)